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2011年6月 のアーカイブ

就労者がうつ状態や不安状態や不眠や身体不定愁訴で勤務の限界に達しメンタルクリニックを受診し精神科専門医の診断の結果、医学的に休養と治療が必要であると判断された場合、休職診断書が発行されて休職を開始します。休職中は生活が怠惰になりやすく心身の体力も落ちるため、休職中は昼寝を避けて消灯時間と起床時間と食事時間を一定にして規則正しい生活リズムで毎日を過ごす必要があります。定期的な外来通院加療で薬物療法と精神療法と生活指導を継続する必要はありますが、うつ状態や不眠状態が軽減したら徐々に職場の上司や人事総務や産業医と電話やメールや面談で連絡を取り職場環境調整や対人関係調整を行う必要があります。抑うつ気分の回復→生活意欲の回復→思考集中力の回復という順にうつ状態が徐々に緩和されてくるので無理のないペースで読書やパソコンなどの思考集中力の訓練や精神的体力確保の訓練を行いながら毎日の散歩や軽運動で身体的体力の維持増進も併行して行っていきます。復職の焦りや職場への自責感ではなく自分のみで考えて復職意欲が高まってきたら心身体力の回復具合や対人接触疲労の有無を確認しながら復職許可を行い、職場の上司や人事総務や産業医と復職部署や復職日程や保護勤務の設定を検討してその間は図書館等を活用した半日から終日の外出訓練や復職1~2週前から復職場所への朝の通勤訓練を行い、復職後は産業医や人事総務の設定した保護勤務計画(復職支援プログラム:職場で作成できない場合は当院作成)で約1~2週ごとに段階的に勤務負荷を上げていきます。この間のフォローアップ通院は再休職防止対策上必要不可欠です。また休職開始から復職後の通院中において患者さんご本人の許可を得た上での精神科主治医と産業医や人事総務担当者との情報交換や連携体制は復職を成功させて再休職を防止する上で非常に重要な点です。精神科専門医はメンタル不全の診断と治療を行うだけではなく患者さん自身が自主的な向上心を持ちメンタル不全を克服していくことを適宜アドバイスして心身健康な安定した就労状態を目指して総合的にサポートしていく必要があると思います。

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当院は就労者のメンタル不全の診断治療に特化したメンタルクリニックです。就労者の休職判定や復職支援や職場の産業医や人事総務や上司との情報交換が強いのが特徴です。また公務員や教職員の独自の病休、休職、慣らし出勤、復職の仕組みにも対応しております。診断は診断基準のみの簡易診断ではなく元来の性格傾向や生育環境や対人関係や身体疾患等も含めた多岐にわたる鑑別診断を行います。治療は薬物療法と精神療法と生活指導を行いますが、薬物療法はエビデンス(根拠)に基づいた必要最低限の薬物療法を行うのであまり向精神薬は飲みたくないという方には向いています。また精神療法は疾患特性や個人特性に合わせて森田療法や認知療法や行動療法(暴露訓練や弁証法的行動療法も含む)、対人関係療法等の治療のエッセンスを短時間の保険診療内に取り入れながらアドバイスを続けます。休職されたメンタル不全の方や双極性障害の患者さんは休職中の生活指導が治療の要です。休職中の日常生活の仕方や自己リハビリ方法や職場の上司や人事総務や産業医との復職に向けた個人連絡や個人面接にも対応のノウハウがあり、これは復職を成功させて再休職を防ぐには欠かせないものです。当院は復職後の再休職率が低いのが特徴ですが、これは復職までの生活指導や復職後のフォローアップ通院が功を奏しています。ざっと当院の特徴を簡単に書きましたが、ホームページで伝えきれない内容を今回は書かせていただきましたのでどうかメンタルクリニック選びの参考にしていただければと思います。

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